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竹馬屋(今日の俳句)

「今日の俳句」を改めました。April 2016
俳句関連のつぶやきのプログになります。
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嬬恋


葛咲くや嬬恋村の字(あざ)いくつ 石田波郷

石田波郷第二句集『風切』所収。季語は「葛の花」で初秋。
1942年(昭和17年)8月の作。年譜には、「秩父、伊豆、軽井沢、沓掛などへ旅行」とある。
波郷はこの年6月27日に結婚。結婚後すぐに伊香保へ新婚旅行に行っているが、この8月の旅には新妻を伴っていたのかはわからない。
波郷の自句自解には、「草津にいる義妹(妻あき子の妹)を迎えにゆく途中、沓掛軽井沢に遊び、・・・一村が一郡の大きさをもつという嬬恋村の字々(あざあざ)を通り抜けた(「波卿百句」)。」とある。「嬬恋村」の「嬬」は、新妻あき子を読者に連想させる。「字(あざ)いくつ」は嬬恋村の大きさとともに妻を想う気持ちの大きさをも暗示する。単に妻を恋うというだけではなく、健康的な肉体的欲望の表出が「葛咲くや」にはあるとも読める。葛と嬬恋という美しい地名がぴったり照応していると歳時記には記される。

天明3年(1783年)の浅間山の大噴火では鎌原村(現在の鎌原地区)が火砕流や土石流に飲み込まれ、同地区の住居は壊滅したが、その折に唯一残ったのが観音堂だった。この観音堂の隣りにある嬬恋郷土資料館の前に波郷自筆の句碑が設けられている。嬬恋村発足100周年の記念として建てられたものという。
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